ユニットバスにウォシュレットを取り付けたいと思っても、「狭い空間で設置できるのか」「工事が必要なのか」と不安に感じる方は多いでしょう。
結論として、ユニットバスへの温水洗浄便座の設置は条件を満たせば可能な場合もありますが、基本的には難しいケースが多いのが実情です。
構造上の制約や湿気・電源の有無などが影響し、通常のトイレとは異なる注意が必要になります。
ユニットバスでの取り付け可否を検討するうえでは、そもそもウォシュレット(温水洗浄便座)がどのような仕組みで動き、どんな機能や注意点がある設備なのかを押さえておくと判断しやすくなります。 温水洗浄便座の基本構造や主な機能、正しい使い方については、以下記事で詳しく解説しています。
この記事では、ユニットバスにウォシュレットを設置できるかどうかの判断基準や、安全に取り付けるための方法・注意点をわかりやすく整理します。
なお、実際の設置可否や安全性については必ずメーカーや専門業者の指示に従い、自己判断で施工を行わないようにしてください。
※「ウォシュレット」はTOTO株式会社の商品名であり、温水洗浄便座全般を指す一般名称ではありません。
本記事では便宜上、温水洗浄便座を指す場合に使用しています。
目次
ユニットバスにウォシュレットは設置できる?
ユニットバスでも条件を満たせばウォシュレットを設置できる場合があります。
ただし一般的なトイレと異なり、湿気・電源位置・スペースの制約などにより設置が難しいケースも多く、安全性を確保するには注意が必要です。
ユニットバスは浴槽・洗面ボウルとトイレが一体になった構造のため、電気製品を取り付ける際には防湿環境や電源設備の確認が欠かせません。
ここでは、ユニットバスで設置が難しい理由と実際に設置できる条件、さらに代替となる方法を順に解説します。
設置が難しい理由
ユニットバスとは、浴槽・洗面ボウル・トイレが一体になったタイプの浴室のことです。
構造上スペースや湿気の影響が大きく、電気製品の設置には特に注意が必要です。
一般的には、ユニットバス内のトイレに電動の温水洗浄便座(ウォシュレット)を取り付けるのは容易ではありません。
防水や感電リスクの観点からメーカーが推奨していない場合もあり、自己判断での設置は避けたほうが安全です。
特に三点ユニットバス(バス・トイレ・洗面ボウルの一体型)は、構造上スペースや防水環境の制約が大きく、メーカーによっては設置を推奨していない場合もあります。
安全面を最優先に判断しましょう。
ビジネスホテルではウォシュレットが付いているのはなぜ?

ビジネスホテルのユニットバスでは、あらかじめ防湿構造や専用配線が設計段階で組み込まれているため、安全にウォシュレットを設置できます。
業務用の防湿モデルが採用され、電源やアースも防水仕様で施工されている点が家庭用とは異なります。
そのためホテルで使用されているからといって、一般家庭のユニットバスでも同様に設置できるとは限りません。
設置できるケースと条件
すべてのユニットバスで設置が不可能というわけではありません。
防湿型コンセントやアースが確保されている・トイレ部分が独立構造になっているなど、一定の条件を満たせば設置できる場合もあります。
代表的な条件は次のとおりです。
- 防水仕様の電源コンセントが設けられている
- 便座周辺が十分に乾燥しており、水はねが少ない構造
- 浴室とトイレ部分が区切られている(セパレート型ユニット)
ただし、これらの条件を満たしていても安全性が保証されるわけではありません。
設置前には、防湿仕様の製品かどうか、また電源まわりの防水対策が十分かを必ず確認してください。
そのため防湿型(防水・絶縁対策済み)の製品を選び、施工前にメーカーまたは設置業者へ必ず相談することをおすすめします。
また、コンセントやアースが設けられていない場合は、電源工事が必要になる場合があります。
特に賃貸住宅では工事や改造に制限があるため、管理会社や大家への確認が欠かせません。
その他にもトイレの形状やスペースによっては、便座や本体のサイズ・扉の開閉が干渉することがあります。
実際の設置にあたっては寸法や扉の動作を事前に確認し、問題がある場合は設置を中止することを検討してください。
設置が難しい場合の代替案
構造や電源環境の都合で電動タイプを設置できない場合は、電気を使わずに水圧だけで洗浄できる「水圧式洗浄便座」を検討するのも方法の一つです。
このタイプはヒーターやモーターを使わず、水道の圧力でノズルから水を噴射する仕組みです。
感電や漏電の心配がなく、湿気の多いユニットバスでも比較的安全に使えるほか、工事や配線が不要で賃貸住宅にも導入しやすいのが特徴です。
ただし、接続部や設置条件は製品ごとに異なるため、購入前に取扱説明書を確認し自己判断での加工や改造は避けましょう。
このような「電気を使わないタイプ」の中でも、実際にユニットバス環境に適した製品として注目されているのが「Kirei」シリーズです。
電源が取れないユニットバスには「Kirei」シリーズが最適
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ユニットバスでは防湿コンセントやアースを確保できないケースが多く、電動ウォシュレットの設置は現実的に難しいことがあります。
そのような環境に適しているのが、中原電気商会が取り扱う水圧式洗浄便座「Kirei」シリーズです。
「Kirei」は電気を一切使わず、水圧だけで洗浄できる完全無電源タイプの洗浄便座です。
感電や漏電のリスクがなく、湿気の多いユニットバスでも安心して使用できます。
取り付けもひとりで簡単に行えるため、賃貸住宅でも導入しやすい点が特徴です。
- 電源不要で感電リスクがない
- 防湿施工や電気工事が不要
- 狭小ユニットにも対応する薄型設計
- 原状回復が容易で賃貸にも最適
ユニットバスのトイレで、安全かつ簡単に洗浄便座を使いたい方は、「Kirei」シリーズを検討してみてください。
詳しくは以下の商品ページで確認できます。

ユニットバスにウォシュレットを取り付ける方法

ユニットバスへのウォシュレット設置には、「自分で取り付ける方法」と「業者に依頼する方法」があります。
どちらを選ぶ場合でも、必ず安全面と防水環境を確認し、メーカーが示す手順に従うことを前提としてください。
自分で取り付けできるタイプ(工事不要型)
電源不要の手動式ウォシュレットであれば、自分で取り付けられるケースもあります。
給水管の分岐作業は比較的簡単ですが、接続不良があると水漏れの原因になるため慎重な作業が求められます。
取り付けに不安がある場合や構造が複雑な場合は、無理に行わず専門業者へ相談してください。
工事が必要なタイプと依頼先の選び方
温水機能付きの電動ウォシュレットを使いたい場合は、電源工事や配線処理が必要になることがあります。
電気工事士の資格が必要な作業を伴うため、自己施工は避けるべきです。
工事はウォシュレットの取り付け実績があるリフォーム業者や設備業者に依頼し、見積時に「ユニットバスでの設置経験」があるかを確認することをおすすめします。
取り付け時に確認すべきポイント(水圧・コンセント・スペースなど)
取り付け前に確認しておきたい主なポイントは次の3点です。
- 水圧が十分にあるか
- 電源コンセントが防水対応になっているか
- 便座周囲に十分なスペースがあるか
特に水圧が低いと、洗浄力が弱くなる場合があります。
製品によっては「低水圧対応モデル」もあるため、仕様書やメーカーサイトで事前に確認してください。
ユニットバスにウォシュレットを設置する際の注意点
ユニットバス内は湿気が多く、電気製品を長期間使用するには注意が必要です。
特に使用中は延長コードの使用を避け、濡れた手で操作しないなど感電を防ぐ工夫を心がけましょう。
- 防水対応のコンセントを使用する
- 延長コードは使わない
- 水漏れが発生した場合はすぐに電源を切る
- 設置や使用方法に不明点がある場合はメーカーへ確認する
賃貸物件の場合は、工事や改造を行う前に必ず管理会社・大家へ相談し、許可を得てから作業を進めてください。
参考までに、公的機関でも以下のような注意喚起が行われています。
湿気の多い場所で電気製品を使う際は感電や漏電の危険があるため、使用環境に十分注意しましょう。
まとめ
ユニットバスでも、条件を満たせばウォシュレットを設置できる場合があります。
ただし、防水や電源の環境によっては安全に使えないこともあるため、設置前の確認は欠かせません。
もし電源の確保が難しい場合は、水圧だけで使える手動タイプを検討するのも一つの方法です。
特に「Kirei」シリーズのような電源不要モデルなら、ユニットバスでも安心して使用できます。
安全に快適なトイレ環境をつくるためにも、設置前にはメーカーや専門業者に相談し、自分の住まいに合った方法を選びましょう。




